温泉大国として知られる群馬県。草津温泉や伊香保温泉など、日本を代表する温泉地ばかりです。そんな群馬県の山奥、みなかみ町に外国人が殺到している秘湯があります。それが「宝川(たからがわ)温泉」。
映画「テルマエロマエ」のロケ地にもなった宝川温泉は、世界的に有名なガイドブックで「日本の温泉トップ10」にも選ばれました。
今回は、日帰りでも宿泊でも楽しめる宝川温泉の魅力情報を紹介します。
世界からも認められた名湯・宝川温泉
大自然に囲まれた宝川温泉は、群馬県利根郡の水上温泉郷内にある温泉です。全てのお湯が源泉掛け流しで、1分間にドラム缶約10本分(1,800リットル)もの源泉が湧き出しています。
宝川温泉が注目を集めるようになったきっかけは、世界的有名なガイドブック「ロンリープラネット」に掲載されたことです。その中で宝川温泉が「日本の温泉トップ10」に選ばれ、世界中の観光客が押し寄せる温泉地となりました。
さらに、宝川温泉は2014年公開の映画「テルマエロマエ Ⅱ」の舞台となるなど、ますます人気は高まるばかりです。
宝川温泉のなにが外国人を魅了しているのか
数ある温泉の中で、どうして宝川温泉がここまで人気を集めているのか。宝川温泉の最大の魅力、それは自然に囲まれた大露天風呂です。
宝川温泉には四つの露天風呂があり、そのうち三つが混浴、一つが女性専用となっています。総面積は470畳あり、日本有数の広さです。
その壮大な広さの大露天風呂と周囲の美しい自然が、多くの外国人を魅了しています。
汪泉閣と宝川山荘
この宝川温泉を利用できる施設は「汪泉閣(おうせんかく)」と「宝川山荘」のみとなっています。とはいっても、宿泊の方が汪泉閣、日帰りの方が宝川山荘に分かれるだけ。宿泊だと、少しだけ入れる温泉が多くなります。

宝川温泉・汪尖閣の浴衣(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
汪泉閣では、館内を移動する際に着用する浴衣を、数種類ある中から選べますよ。
また、旅館の客室もノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
四つの露天風呂巡り
合計470畳の広さを誇る四つの露天風呂は、宝川を挟んで両岸にそれぞれあります。
露天風呂間の移動は、毎回着替えていくのも可能ですが、バスタオルやタオルの状態でも移動できるので、ぜひ四つの露天風呂を制覇しちゃいましょう。
混浴露天風呂・摩訶の湯

宝川温泉・摩訶の湯(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
四つの露天風呂の中で一番人気があるのが「摩訶(まか)の湯」です。広さ120畳を誇る混浴露天風呂で、雑誌やポスターなどでよく使用されます。
1940年の完成当初はとても珍しい様式で、各地の露天風呂の見本にもなったほど。
四季折々の表情が楽しめるのも特徴で、秋になれば真っ赤なモミジ、冬には一面雪景色となり、雪見露天風呂が堪能できます。
混浴露天風呂・子宝の湯

左が「子宝の湯」、右は「般若の湯」(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
一番広い露天風呂が「子宝の湯」。その面積は200畳を誇る、一度に200もの人数が入れる広さで、混浴が初めての方も安心です。
子供を大切にするという意味で名付けられた湯船は、すぐ横を宝川が流れるため、川のせせらぎを聞きながら湯に浸かれます。
混浴露天風呂・般若の湯

右が「般若の湯」、左が「子宝の湯」(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
上の二つと比べると、少しこじんまりとした混浴露天風呂の「般若の湯」。広さは摩訶の湯の半分程度です。ここの湯船は浅めになっているので、小さい子供でも安心して入ることができます。
女性専用露天風呂・摩耶の湯

摩耶の湯(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
「摩耶の湯」は、四つの露天風呂の中で唯一女性専用のお風呂です。宝川温泉の最下流部に位置することから、周りを塀などで囲う必要がなく、開放感あふれる露天風呂となっています。
少し混浴に抵抗のある方も、この摩耶の湯だけで十分満喫できますよ。
混浴が少し不安な方へ
日本人でもなかなか経験することのない混浴。初めての混浴となると少し抵抗があると思います。この宝川温泉では、宿泊者の方は女性用湯あみ着を。日帰り入浴の方も、専用のバスタオルを着用して露天風呂に浸かれるので安心です。
汪泉閣の名物料理「熊汁」

コース料理*写真はイメージです(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
お風呂を満喫したあとは、汪泉閣自慢の名物料理を味わいましょう。料理は、食事処「月光」でのハーフバイキングか、個室が完備された「竹庭(ちくてい)」でのコース料理を選択できます。

熊汁(写真提供:宝川温泉・汪尖閣)
「竹庭」のコース料理では、地元の食材をふんだんに使った料理をはじめ、汪泉閣名物の熊汁をいただけます。
熊肉は、とても栄養価が高く、体を温める効果や美肌効果もあるとされるお肉です。ぜひ滅多に食べられない熊汁を味わってみては。
宝川温泉へのアクセス
最寄駅:宝川温泉(バス停)
東京駅からのアクセス
【東京駅】ー 上越・北陸新幹線 / 高崎方面
→【高崎駅】ー JR上越線 / 水上方面
→【水上駅】ー 路線バス・関越交通 / 湯の小屋行き
→【宝川温泉バス停】
前橋駅からのアクセス
【前橋駅】ー JR両毛線 / 高崎方面
→【新前橋駅】ー JR上越線 / 水上方面
→【水上駅】ー 路線バス・関越交通 / 湯の小屋行き
→【宝川温泉バス停】
宝川温泉は夜の露天風呂も幻想的
宝川温泉汪泉閣に宿泊した方は、24時間露天風呂に入ることができます。ライトアップされた夜の露天風呂は、昼間とは一味違った趣のある雰囲気。これも、開放感たっぷりの宝川温泉だからこそ味わえるものです。